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              CFRP(炭素複合材料)の含浸性向上技術セミナー
                    
                    〜 炭素繊維の表面処理・サイジング剤による完全含浸 〜


日 時 :
平成25年8月27日(火) 10:00〜16:15

会 場 :[東京・王子] 北とぴあ 9F 901会議室

主催者: ()技術情報協会

講 師: 

1.ISSU 取締役 社長 榑松 一彦 氏

2.東レ() 複合材料研究所 主任研究員 小林 正信 氏

3.()物質・材料研究機構 ハイブリッド材料センター 複合材料グループ 主任研究員 内藤 公喜 氏

4.鈴木接着技術研究所 所長 鈴木 靖昭 

 

鈴木靖昭講義時間:15:00〜16:15

鈴木靖昭講義内容

4.CFRPの接着接合技術とその評価およびトラブル対策

第T講 接着の原理,最適接着剤および表面処理法の選定方法

1.接着力発現の原理

1.1 化学的接着説
    1.1.1 原子・分子間引力発生のメカニズム
  1.1.2 接着剤の役割
 1.2  機械的接合説
 1.3  接着仕事
 1.4  シーリング材の接着力発現の原理と役割
 1.5  粘着剤の接着力発現の原理と役割

2.各被着材に適した接着剤の選定法
 2.1 溶解度パラメーター
 2.2 被着材と接着剤との相互の物理化学的影響を考慮
   2.2.1 被着材に含まれる可塑剤による接着剤の可塑化
   2.2.2 接着剤に含まれる可塑剤による被着材の可塑化
   2.2.3 粗度大な被着材表面への粘性接着剤の選択

3.接着剤の種類と特徴および最適接着剤の選定法
 3.1 耐熱航空機構造用接着剤
 3.2 エポキシ系接着剤(液状)
 3.3 ポリウレタン系接着剤(室温硬化型)
 3.4 アクリル系接着剤(SGA)
 3.5 耐熱性接着剤
 3.6 吸油性接着剤
 3.7 Co-Bond
 3.8 選定のための接着剤性能表
 3.9 各種被着材に適した接着剤の選び方

4.被着材に対する表面処理法の選定法
 4.1
各種表面処理法およびその特徴
 4.2 CFRPの表面処理法
 4.3 金属の表面処理法
  4.3.1 炭素鋼
  4.3.2 ステンレス鋼
  4.3.3 アルミニウム
  4.3.4 銅およびニッケル箔の表面処理状態とはく離エネルギーとの関係
  4.3.5 化学的粗面化(ケミブラスト)
 4.4 プラスチックの表面処理
  4.4.1 洗浄および粗面化
  4.4.2 コロナ放電処理
  4.4.3 プラズマ処理
  4.4.4 UV/オゾン処理
  4.4.5 火炎処理
  4.4.6 各種表面処理方法
  4.4.7 プライマー処理
 4.5 種々の接着剤の各種環境条件における接着強度

 第U講 各接着継手形式,継手の応力解析および強度解析,ストレス−強度モデルによる継手に必要な安全率の決定法,
      並びに温度条件(アレニウス式)および応力・湿度条件(アイリングモデル)による耐久性加速試験および寿命推定法

1.接着継手形式および負荷外力の種類

1.1 接着接合の長所と短所

1.2 各種接着継手形式

1.3 接着部加わる外力の種類

2.各継手の応力解析および強度

2.1 重ね合せ継手
  2.1.1 応力解析結果(解析解およびFEM解析結果)
  2.1.2 応力解析結果に基づいた実験結果の検討
    (1) SUS被着材の重ね合せ接着継手のラップ長さとせん断破壊荷重の検討
    (2) Al重ね合せ接着継手のラップ長さとせん断破壊荷重の関係に関する実験および弾塑性FEM解析による検討
  2.1.3 バルク接着剤の引張強度と試験片厚さとの関係
  2.1.4 バルク接着剤の引張強度と接着強度との関係
  2.1.5 引張せん断接着強度と接着層厚さとの関係
  2.1.6 最適な接着層厚さについて
 2.2 スカーフ接着継手および突合せ(バット)接着継手の応力解析および強度解析
  2.2.1 引張り荷重が負荷されるスカーフおよびバット継手の応力解析
  2.2.2 エポキシ樹脂系ぜい性および弾塑性接着剤によるスカーフ継手およびバット継手の引張り接着強度解析
    (1) 引張り接着強度とスカーフ角度(組合せ応力状態)との関係
   (2) スカーフおよびバット継手の組合せ応力状態と接着層の破面との関係のSEMによる解析
   (3) 接着層自由端近傍に境界層厚さ(Neuberの有効容積)を考慮することによる接着強度の解析
   (4) スカーフおよびバット継手(組合せ応力状態)の接着剤の力学的性質およびスカーフ角度と破壊条件との関係
      〔応力3軸性の増加による延性破壊ぜい性破壊(モード−U型〜モード−T型破壊)遷移現象)について

   (5) 実験および弾塑性FEM解析によるスカーフ角度θ=30°(モード−U)およびθ=75°(モード−T)における接着強度
      の解析結果

  2.2.3 Cohesive zone modelCZM)法による組合せ応力状態下の接着接合構造の強度評価について
 2.3 はく離応力の解析
  2.3.1 可撓性被着材のはく離による応力分布
  2.3.2 はく離角度による応力分布の変化に関する解析
 2.4 接着部の疲労強度測定法
    JIS K 6864ISO9664 接着剤−構造用接着剤の引張せん断疲れ特性試験方法
 2.5 接着部の衝撃強度測定法
    JIS K 68657ISO11343 接着剤−高強度接着接合の衝撃条件下における動的割裂抵抗特性試験方法−くさび衝撃法
3.経年劣化による故障発生のメカニズム及びストレス−強度モデルにおける希望故障率を
与える安全率の計算法
 3.1 正規分布について
 3.2 ストレス(負荷応力)が一定の場合の安全率の計算法
 3.3  ストレス(負荷応力)が変動する場合の安全率の計算法
 3.4 安全率の例
  (1) 引張強さを基準強さとしたUnwinの安全率
  (2)  有機材料に対する安全率の割増例

4.接着接合部劣化の3大要因(水分,温度,応力負荷)

4.1 接着界面へ水分が浸入することによる劣化の促進
   @ 物理的影響:接着剤を可塑化、膨潤させる。
   A 化学的影響1:接着剤を加水分解し、劣化させる
      化学的影響2:被着材表面を酸化し、脆弱な酸化物被膜を生成
 4.2 温度による物理的および化学的劣化の加速(6章において詳述)
 4.3 応力による物理的および化学的劣化の加速(7章において詳述)
   @ はく離亀裂進展の加速(静的および繰り返し応力負荷)
   A 接着剤の酸化劣化の促進  

5.加速試験と加速係数

6.アレニウスモデル(温度条件)による耐久性加速試験および寿命推定法

 6.1 化学反応速度式と反応次数
 6.2 濃度と反応速度との関係
  6.2.1 0次反応の場合
  6.2.2 1次反応の場合
   6.2.3 2次反応の場合 
 6.3 材料の寿命の決定法
 6.4 反応速度定数と温度との関係
 6.5 アレニウス式を用いた寿命推定法

7.アイリングモデルによるストレス、湿度負荷、および水浸漬条件下の耐久性加速試験および寿命推定法

 7.1 アイリングの式を用いた寿命推定法
 7.2 アイリング式を用いた湿度に対する耐久性評価法
  7.2.1 絶対水蒸気圧
   7.2.2 相対湿度モデル1
   7.2.3 相対湿度モデル2Lycoudesモデル)
    (1)  寿命予測方法例
     (2)  寿命予測の具体例
 7.3 Sustained Load Test
  7.3.1 接着剤A(一液性120/1h硬化エポキシ系)の場合
     (1) 継手の活性化エネルギーEaの算出
     (2) アレニウス式による応力負荷条件下の接着継手の室温における寿命の推定
      (3) アイリング式の次数nの算出
  7.3.2 接着剤F(二液性60/3h硬化エポキシ系)の場合
   7.3.3 フィルム型接着剤(177℃ 加熱硬化 ノボラック・エポキシ系)の場合
   7.3.4  PociusらによるSustained Load Test結果
 7.4 JIS K 6867 ISO10354 接着剤−構造接着接合品の耐久性試験方法−くさび破壊法(ウェッジテスト)による耐湿および
    耐水性試験方法
 

8.金属/接着界面の耐水安定性についての熱力学的検討

各種界面の乾燥空気中および水中における接着仕事と水中浸漬による界面破壊の有無との関係  

第V講  接着トラブルの原因別分類と対策および各種トラブル事例の紹介

1.   接着トラブルの原因別分類および対策(表によるまとめ)

@接着剤 A表面処理法 B施工方法 C接着部の構造 D接着部の耐久性

2.接着トラブルの具体的事例、発生原因、およびその対策(21例)

3.製作場所(製作者)による接着試験片の強度の違い

4.熟練者と非熟練者が製作した接着試験片の強度分布概念図

5.接着部の耐久性不足に起因する強度の低化およびばらつきの増加による故障率の増加(ストレス−強度モデル) 


【質疑応答・個別質問・名刺交換】

 
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