■講座の趣旨
組合せ応力状態における接着層の降伏・破壊挙動を応力解析および強度評価実験とSEMによる破面解析により明らかにするとともに,各種接着継手形式における応力分布および破壊強度の特徴および強い接着強度を与える接合部の設計法について解説します。
■プログラム
1.接着継手形式および負荷外力の種類
1.1 接着接合の長所と短所
1.2 各種接着継手形式
1.3 接着部に加わる外力の種類
2.各継手の応力解析および強度
2.1 重ね合せ継手
2.1.1 応力解析結果(解析解およびFEM解析結果)
2.1.2 応力解析結果に基づいた実験結果の検討
(1) エネルギーバランス式による重ね合せ継手のせん断破壊荷重の導出
(2) SUS被着材の重ね合せ接着継手のせん断破壊荷重の検討
(3) Al重ね合せ接着継手のせん断破壊荷重に関する実験および弾塑性FEM解析による検討
(4) バルク接着剤の容積と引張強度および接着層厚さと接着強度との関係
(5) 最適接着層厚さについて
(6) 重ね合せ接着継手の破壊荷重とラップ長さとの関係
2.2 スカーフ接着継手およびバット接着継手のFEMによる応力解析および強度解析
2.2.1 引張荷重が負荷されるスカーフおよびバット継手の応力解析
2.2.2 スカーフおよびバット継手の引張り接着強度解析
(1) 引張り接着強度とスカーフ角度との関係
(2) スカーフおよびバット継手の接着層のSEMによる破面解析
(3) スカーフ継手のスカーフ角度と破壊条件との関係(混合モード条件下の延性~ぜい性遷移現象)についてのまとめ
(4) 引張り接着強度と接着層厚さとの関係
2.2.3 曲げモーメントが負荷されるスカーフおよびバット継手の応力解析
2.2.4 接着層が収縮した場合のスカーフおよびバット継手の応力解析
2.3 はく離応力の解析
2.3.1 可撓性被着材のはく離による応力分布
2.3.2 はく離角度による応力分布の変化に関する解析
2.3.3 線形弾性エネルギーバランスによるせん断強度とはく離強度の統一的解析
2.4 スポット溶接-接着併用継手のFEM応力解析結果
2.5 FEM構造解析による接着接合構造の強度評価方法
2.5.1 接着継手の破壊条件について
2.5.2 接着接合部の応力特異性に基づく強度評価
2.5.3 Cohesive Zone Model (CZM)解析法
(1) CZMによる解析例1:引張荷重を加えたスピューフィレットを持つ単純重ね合せ継手
(2) CZMによる解析例2:混合モード破壊クライテリオンに基づいたFRTPの単純重ね合せ接着継手の挙動の解析
①
モード-Ⅰ用CZMパラメーターの決定
②
モード–Ⅱ用CZMパラメータの決定および混合モード状態の単純重ね合せ継手の荷重-変位曲線の実験結果および
CZM解析結果の比較
(3) スカーフおよびバット継手の延性~ぜい性破壊遷移現象解析に対するCZM法(混合モード破壊基準)の適用について
3.最適接合部の選択
3.1 強い接着接合部を設計するための一般的留意事項
3.2 接着接合部の選択
3.2.1 板の接合構造
3.2.2 ハット形補強材の接合構造
3.2.3 はく離力への対応策
3.2.4 管および棒の接着接合部の設計例
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
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